江口 彰 Laboratory

分野は、“教育” “映画” “まちづくり”。次世代への取組みを分かりやすく考えてみる。

大学生の関わりは可能性への創造

Posted on | 7月 24, 2010 | 大学生の関わりは可能性への創造 はコメントを受け付けていません。

ここ数年間大学生とともに過ごす毎日を送っています。北海道大学では映画関連のプロジェクトを抱え、北星学園大学でキャリアに関する授業を4年間も持たせていただいています。

大学生と接するのはなぜか。そのときいつも「可能性」と答えています。未来をつくるのはいつの時代でも若者であること、それをライフワークにしたい。 

自身の経験からかなり強く教育ついて問題を意識し改善しよう考えていました。人が育つには、幼児期や小中学校の時期に人間形成の根幹があるのはもっともなことですが、効果や成果を生み出すのに20年以上もの年月がかかります。また小さい時によい教育環境を受けた子供でも高校・大学とで恵まれなかった場合、その結果も大きく変化していきます。ある程度の効果を見せる形で物事を進めなければ、理想論だけで現実的ではないとも考えていました。

そこで自らのライフワークの中心を教育機関の最後の出口からアプローチしていく視点を持つことにしたのです。現行の日本の教育システムの本流は“大学への道のり”となっており、そのために高校教育があり中学教育があり小学幼稚園との流れがあるといえるでしょう。まずは大学教育の問題点を考え、そのなかでも出口となる卒業から就職に関わる一連の動きに着目しはじめました。私が大学卒業する頃は就職氷河期に突入し、まさに就職活動そのものが社会問題化し、その当事者世代だったという経緯も大きな動機付けになっています。

大学時代というのは、高校までと違い行動半径が途端に広がります。車の免許を持ちはじめ飲酒喫煙ができる年齢になり、社交の場へデビューもあり、また海外に単身で旅行に行く人も現れます。そして組織に拘束されることなく自由に過ごすことの選択できる時期でもあります。また一人暮らしをはじめる人も多く現れ朝まで夜な夜な活動しはじめるのもこの時期からが大半でしょう。こうした経験ができる環境時にどのような人と共に時間を過ごすのか、これがまさに重要になります。しかしながらその重要性を学ぶ内容を気づかせ考える教育カリキュラムはほとんど存在しません。そこを今一度考え取り組みはじめなければならないときにきています。

一方、世界では様々な社会問題が複雑に同時多発的に起こってきています。これもまた乗り越え解決するのは人であり未来を担う若者であることは間違いありません。問題発見とその解決するすべを身につけることが重要になってきています。

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この2つの視点をうまく調和していく経験を積むことが、とても大切な分野であると思います。そのため、若者に時間を費やすことで「可能性への創造」を模索しています。

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